白鳥から強毒性鳥インフルエンザウイルス
環境省などは29日、秋田県小坂町の十和田湖畔で死んでいた白鳥から検出された鳥インフルエンザウイルスが毒性の強い「H5N1亜型」だったと発表しました。
国内で野鳥から強毒性のウイルスが検出されたのは、2007年に熊本県相良村でクマタカが感染していたのが確認されて以来とのことです。
秋田県は30日から1000羽以上飼育の養鶏場への立ち入り指導を全県に拡大するほか、環境省などと連携して早急に同湖周辺で水鳥の糞を採取・分析し、感染が広がっていないか調査する予定とのことです。
秋田県が21日、死亡した白鳥3羽と衰弱した1羽を回収し、茨城県つくば市にある動物衛生研究所に検査を依頼していた。
秋田県は畜産課が28日から、現場から半径30キロ以内にある1000羽以上飼育している養鶏場39戸へ立ち入り指導を順次行っており、29日現在、13戸は異常がないことを確認している。
ウイルスがH5N1亜型であることが明らかになったことを受け、30日からは指導範囲を全県に拡大すると決定した。
半径30キロ外の養鶏場も含めた計163カ所を対象に指導を進め、鶏への感染を防ぐため、野鳥を侵入させない防鳥ネットの補修・点検などを促進させる。
飼育数が1000羽未満の養鶏場約4千戸に対しても情報提供を求め、異常な鶏を確認した場合は早期に通報するよう呼び掛けている。
秋田県自然保護課によると、環境省職員1人が30日に現地入り、秋田県と連携して調査範囲を決めた上で、1日から十和田湖周辺で白鳥などガン・カモ類の糞を採取・分析し、ウイルスの保有状況を調べる計画であるとのこと。専門家の意見を踏まえ、必要に応じて追加調査も検討する。
環境省鳥獣保護業務室では「鳥インフルエンザウイルスは、鳥が大量死している場所で死んだ鳥に触れたりする特殊な場合を除き、通常では人に感染しないと考えられている」としているが、鳥の排せつ物などに触れた場合、手洗いとうがいをするよう呼び掛けている。
秋田県によると、23日にも小坂町の十和田湖畔で、衰弱した白鳥1羽を発見し埋設処理した。26日にも同町の湖畔で死亡した1羽、けがをした1羽を発見した。けがをした1羽を簡易検査したが陰性だったとのこと。
北国から越冬のために飛来し、子育ちをしてまた北国に帰っていく野鳥のうち、カモなどが湖沼などで羽を休める光景はよくみかけるものです。鳥類のインフルエンザは、ヒトのインフルエンザと違って、呼吸器の感染症でなく消化管でウイルスが増殖します。体内で増殖したウイルスは、糞便と一緒に排出され、湖沼などの水を汚染します。その汚染した水を介して感染が拡大していくものと考えられています。
白鳥に限らず野鳥に感染が拡大すると、養鶏場に防鳥ネットを張って野鳥の侵入を防いでも、その効果は限定されるものと思われます。水を介した感染を防ぐことは大変に面倒なのです。
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