①「世界最古のアロワナ化石」:
白山市教育委員会は21日、白山市白峰地区(旧白峰村)の中生代白亜紀前期(1億3000万年前)の地層「桑島化石壁」で2000年10月に発掘された魚類化石が、世界最古の新種のアロワナ目魚と学術的に認められたと発表した。
同地層ではこれまで多くの脊椎動物の化石が発見されているが、魚類の化石が学術認定されたのは初めてだそう。
学術名は手取川と桑島にちなみ、「テトリイクチス・クワジマエンシス」と名付けられた。
北九州市立自然史・歴史博物館の籔本美孝理学博士が9月、国際学会「中世代魚類学会」の学会誌で報告した。
化石は、桑島化石壁のトンネル掘削工事に伴う化石調査のため、旧村が設置した「桑島化石壁産出化石調査団」が発見した。
周辺から20数点の骨やうろこの化石が見つかり、鑑定の結果、同一個体とわかった。体長は15センチ程度と推測される。
籔本博士によると、化石はうろこの大きさや、えらぶたの骨に水の動きを感じる溝状の感覚管がついていることからアロワナ目と断定された。
さらに、感覚管の一部が4つの穴状になっていたこと、うろこに水平な溝があることなどが他のアロワナ目と異なり、新種と判明した。
アロワナ目は淡水魚で、現在はアフリカ、東南アジア、南アメリカ、オーストラリアなどに生息し、化石は世界各地で発見されている。
2002年の旧白峰村の発表では、化石はえらぶたの骨の形などからアロワナ科のファレオドゥス類に属するとされたが、その後の調査でナギナタナマズ科の特徴も有することがわかった。
両科を見分ける基準となる上あご部分の骨が見つかっていないことなどから、科は断定できないという。
これまで、アロワナ目では、ブラジルで見つかった約1億1500万年前のものが最古とされていたが、この化石はさらに年代をさかのぼるものと思われる。
藪本博士は「化石発見時から主張してきた東アジア起源説の可能性が、調査を通じて高まった。最古の化石と認められ、アロワナ目の進化の過程を考えることができるのも大きい」と意義を語った。
同市は22日から30日まで、化石を白山市立鶴来博物館で公開する。(読売新聞)
②「マンモスの全遺伝情報解読約8割が完了」:(CNN)
約1万年前に絶滅したマンモスのゲノム(全遺伝情報)の解読を進めている米ペンシルベニア州立大などの共同研究チームがこのほど、作業の約8割が完了したとして、英科学誌ネイチャーに初の報告を発表した。
絶滅をめぐるなぞの解明や、さらにはマンモスを復活させる技術の実現にも至る可能性があるという。
予算100万ドルの同プロジェクトでは、シベリアの永久凍土から発掘されたマンモスの体毛のDNAを分析した。これまでに30億組以上の塩基対を解読した。
研究を率いている同大の生化学者、ステファン・シュースター教授は「絶滅動物の遺伝子が現存の動物と同じくらい詳細に分析されるのは、これが初めて」だという。
骨の化石などを使った従来の研究では、細菌やウイルス、寄生虫などが大量に紛れ込んでいて、DNAの分析は難しかった。
これに対し、体毛のDNAは外部からの汚染から守られた状態で保存されているという。
マンモスに最も近い現存の動物、アフリカゾウと比べると、ゲノムの違いは人間とチンパンジーの違いの約半分にとどまることが分かった。
また、1頭ごとの違いがほかの動物よりはるかに小さく、これが絶滅に関与した可能性もあるという。
マンモス絶滅の原因が解明されれば、現存の生物を絶滅から守るための研究にも役立ちそうだ。
シュースター教授は、「ゲノムが解読できれば、理論上はマンモスを生き返らせるためのデータがまとまることになる」と話す。
それも、「10―20年以上かかることはまずない」と予想されるという。
「ただ、技術的に可能になるからといって、実行すべきだということにはならない」と、同教授は強調している。(CNN)
1億3000万年前のアロワナ化石と1万年前に絶滅したマンモスの話題を紹介した。近頃は科学が面白い。