アルコールに弱い日本人
フランス人のワイン好き
日本人にはお酒を飲めない人およびお酒に弱い人が大勢います。
注射をするときは、最初にアルコール綿で注射針が刺さる部位を消毒します。本当にアルコールに弱い人は、このアルコール綿で拭いた部位がたちまちにして真っ赤になります。
パリなどでフランス人の家庭に夕食などに招かれると、食事の前に少し強いアルコールをいただきます。
そのあとで、奥様の手作りの美味しいフランス料理に自慢のワインが添えられて出てきます。
お腹が空いているとき食事より先にアルコールを飲むと、私の場合はアルコールの吸収がとても早いのです。
私は自分の顔が赤くなるのが判ります。そんな時にはたいてい、フランス人の奥さんは私の顔が赤いのを見て「ムシュー タグシ」気分でも悪いですかと心配してくれます。とても恥ずかしい思いをします。
一昔前のフランスでは、小学生でも、お弁当とワインを詰めた水筒を持参して学校に通ったそうです。冬の寒い日などには、誰かが「先生 寒いよー」と言うと、「それでは、命の水(フランス語でワインのこと)を飲みましょう」となったのだそうです。
小学生がワインを学校で飲むんですよ、信じられますか。
フランスなどでは、ワインで顔が赤くなったり、脈拍や呼吸が早くなったりする人はほとんどいないのです。アルコールに強いからです。
日本人がアルコールに弱い訳
アルコールを飲んで体内に入ったエチルアルコールは、胃や小腸から吸収されると、特殊な酵素(アルコール脱水素酵素)の作用でアルコールはアセトアルデヒドへと呼ばれる物質に分解されます。
アセトアルデヒドは、毒性のある化学物質ですが、肝臓にある別な酵素(アセトアルデヒド脱水素酵素)の力で酢酸に分解されて無害化されます。
少し難しい説明になりますが、アセトアルデビドを分解するアセトアルデヒド脱水素酵素は、517個のアミノ酸が連なったタンパクでできています。
517個のアミノ酸のうち487番目のアミノ酸を決める遺伝子の塩基配列の違いにより、3つの遺伝子型に分類できることが分かっています。
グアニン(G)を2つ持っているGGタイプと、グアニンの1つがアデニン(A)に変化したAGタイプ、2つともアデニンになったAAタイプです。
AG タイプのアセトアルデヒド脱水素酵素は、アセトアルデヒドを分解する力がGG タイプの酵素の約6%と弱いのですが、さらにAAタイプのアセトアルデヒド脱水素酵素にいたっては分解能力がほとんどないのです。
アセトアルデヒドは毒性の強い物質で、悪酔いや二日酔いなどの原因となります。アセトアルデヒド脱水素酵素の力が弱いと、アセトアルデヒドが体内で分解されないで体内に長く留まることになります。
そのためAGタイプやAAタイプは、アセトアルデヒドの毒性の影響を受けやすい体質となります。一般的にこのタイプの人は、お酒に弱い人、もしくはお酒を飲めない人となります。
この遺伝子型は、生まれつきの体質です。お酒に弱いAGタイプまたはお酒が飲めないAAタイプは、蒙古系人種にのみ約45%または約5%も認められ、白人や黒人は全てお酒に強いGGタイプなのです。
私はお酒に強いと豪語できる日本人でも、欧米人の強い人とは比較になりません。火がつくような高濃度のアルコールを一気に飲み干します。それでも余り赤くなる人は少ないのです。
| 固定リンク | トラックバック (0)

