中国製ハミガキにディエチレングリコールが混入されていた事件が明るみにされています。「ディエチレングリコール」という化学物質については、これまでにあまり聞いたことがないかもしれません。
近いうちに新燃料としての「バイオディーゼル」について紹介しようと考えています。この新燃料の「バイオディーゼル」を製造すると、グリセロール(またはグリセリン)が大量に副生されます。
このグリセリの問題を紹介したいと考えていました。ついでに中国製ハミガキに混入されていたディエチレングリコールとグリセリとは、全くに無関係ではありませんので、グリセリンについて説明します。
ディエチレングリコールとは
中国製ハミガキに混入されていたのは、ディエチレングリコールと呼ばれる化学物質で、グリコールの一種です。デエチルグリコールとも呼ばれます。
2分子のエチレングリコールが脱水縮合した構造を持ちます。分子量が106.1で、IUPAC命名法では 2,2'-オキシジエタノールと表され、粘稠な無色液体で、水などに溶けやすい。不凍液等に用いられます。
反応・用途は、不凍液のほか、ブレーキ液、潤滑剤、インキ、たばこの添加物(保湿剤)、織物の柔軟剤、コルクの可塑剤、接着剤、紙、包装材料、塗料などに広く使われています。
また、引火せず、有毒な蒸気を発声しないし、また皮膚から吸収されないことから、一定の反応に際して優秀な溶媒として用いられています。
エチレングリコールとは
エチレングリコールは、溶媒、不凍液、合成原料などとして広く用いられる2価アルコールの一種です。
分子量60.07で、別名としてエチルグリコールとも呼ばれ、IUPAC命名法ではエタン-1,2-ジオール、あるいは1,2-エタンジオールと表され、粘稠な無色液体で、水などに溶けやすい。
その性質に加えて融点が-12.6℃ と比較的低いので水冷エンジンなどの不凍液として用いられています。
毒性
エチレングリコールは甘味を持ち、生体内で代謝を受けると有毒化します。不凍液の誤飲や、ワインなどの食品添加物に誤用されて中毒事件を引き起こす。デエチレングリコールも同様です。
グリセリンとは
グリセリンは、3価のアルコールで、別名はグリセロールなどと呼ばれます。
1779年にスウェーデンのカール・シェーレがオリーブ油の加水分解物の中から発見し、甘味を持つことからギリシャ語「甘い」にちなんで名づけられたそうです。
製造法としては、石鹸の廃液を精製するか、プロピレンから合成して作られる。可燃性であることから、取り扱いや保管には注意する必要がある。
無色透明の糖蜜状液体でアルコールに可溶、エーテルに難溶。水に非常に溶けやすい(=吸湿性が強い)。
その保水性を生かして、化粧品、水彩絵具によく使われています。 毒性がほとんど無いことから、医療分野では利尿薬、脳圧降下薬、浣腸液、目薬など様々な薬剤に用いられる。
エチレングリコール同様に不凍液としても使用されている。また、ニトログリセリンの原料としても重要である。